先生とあたしのヒミツ☆
中学が一緒だった有也とは、家も同じ方向で近い。
学校から駅までの道を歩き、そこから同じ電車に乗り、同じ駅で降りる。
こんな時間に男の子と2人で下校するのは初めてだ。
辺りが暗いのもあって、カップルで下校してる子達が多い。
アタシ達も、カップルに見えてるんだろうか。
意識したら、有也のことは何とも思っていないのに、少しドキドキした。
帰宅ラッシュの電車に乗り込むと、さりげなくアタシをかばってくれた有也。
中学んときには、そんな気づかいなんて出来てなかったのに、そんな些細な事が、有也も男だってことを意識させる。
地元の駅に着いて、少し密着した状態から解放されて、少し落ち着きをとり戻す。
「じゃあ、今日は久しぶりに話せて楽しかったよ!お互い受験頑張ろうね。」
別れ際にアタシが言う。
「おう。ってか携番教えてよ。」
有也の言葉に、携帯を取り出した。
赤外線送信をする。
「お、きた!じゃあ、またな。暇んときメールくれよ。たまには息抜きも必要でしょ☆」
有也が笑って言った。
「うん。有也もメールしてね。じゃ。」
「じゃあな。」