パンデミック
WHOの判断により、病原体は全国各地のウイルス研究所に運ばれた。

12月23日、大阪での感染者は爆発的に増え、感染者5000名、死亡者700名ともはや確実な数字を出すのは難しくなった。


(PLLLLLLLLL…)

オレの携帯が鳴った。

<―草野真理―>

(あっ…全くもって忘れてた…。)

「もしもし?」

電話にでた瞬間向こうのテンションが高いことがわかった。

[あっ、拓海!?明日さぁ、ウチUSJに行きたいんやけど!!]

USJとは大阪の有名スポット、“ユニバーサル・スタジオ・ジャパン”のことだ。

「あー悪い、すっかり忘れてたわ!!オレ大会近いからなぁ…、USJはキツいかも。」

[ハァーー!?…仕方ないな。
大会近いんやったら。
てか拓海が前言ってた新型インフルエンザやばくない!?]

「お前マスクして歩いてるか?」

[マスク?あー、当たり前やん!ここ最近周り恐いからなぁ、ずっとしてるよ!]

「そっか、んじゃ明日また電話かメールするから映画でも行こうや?」

[えー、USJから映画ー!?…うん、いいよ、んじゃねー!バイバイ!]

「おう!バイバイ!」

[…プーッ…プーッ…]


「とりあえず大会までがんばるか!!」

(…PLLLLLL……)

(…また電話?)

<―清水監督―>

部活の監督(顧問)からの電話だった。
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