パンデミック
―18時45分―

「はぁー今日は楽しかったな!」

オレは帰り道真理に向かって言う。

「楽しかったけど、映画つまんなかった…」

真理はうつむいた。

「えっ!?あの映画おもんなかったん!?」

「違う…、拓海が寝てたから…」

「あっ…悪い…」

「…………」

「…………」


(…沈黙になっちゃった…)

「真理?公園行ってしゃべろう。」

「…別にいいけど。」



オレ達は三角公園に行ってブランコに座った。

(…ギコ…ギコ…ギコギコ…)

オレはブランコをこぎ始めた。

「拓海!話すんじゃなかったん!?」

「真理ーーー!!!」

「ちょっと大きい声出さんといてや!!」

「今日は“デート”って呼んでいいんかーーー!!?」

(――――!!)

「オレにとっちゃ今日は“デート”やったんやけどーー!!この意味わかるかー!!?」


「……わかる…。」

真理が言うデートとは片方か両方が好きでいながら一緒に遊ぶことだ。

つまり…


「えっ!なん…」


「ヨロシク!!!」



――――


時が止まった。



「おっしゃゃあぁああぁ!!!」


(ピョーン!!)


オレはMAXにブランコをこいでるにも関わらずブランコから飛んだ。
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