片想い・・・君しかみえない。

彼女が玄関に入る頃
俺はメットを被り
エンジンをかけた

彼女が指差した2階の窓を見ると
そこにはもう彼女の姿があった

辺りは薄暗かったけど

大きく手を振ってくれる彼女の姿が
はっきりと
しっかりと見えた

俺も大きく手を振り
何度も何度も振返り
大きく大きく手を振った

やがて彼女が見えなくなり
楽しかった今日という日の
余韻を楽しみながら
彼女の言葉を思い出した

『彼女も“だって”って
 言ったけど・・・
 俺と一緒の事言ってくれる
 つもりだったのかな?
 ・・・・・。
 まさかね!』

そんな事を考えながら家路に付いた

こうして俺の
人生最大最良の日曜日が終わろうと
していた・・・


< 114 / 152 >

この作品をシェア

pagetop