片想い・・・君しかみえない。

その俺の顔色をすぐに察知したんだろう

もう一度その車両に目をやり

またすぐに俺の方を向いた






「・・・・・。
 
 あの子・・・なのか?」









声なんて出ない・・・

小さく頷くのが

精一杯だった・・・







「・・・そうか・・・。」





そう言いながら伝教師は

グシャグシャと自分の頭を

掻き毟った





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