チャンドラの杯
ふうん、とソーマは首を捻った。
「そうは見えないけどなあ。何の病気?」
僕はムッとする。服の下に隠していた醜い自分の腕をさらけ出して、つやつやした健康そうなソーマの腕と比べて見せた。
「ほら、全然違うでしょう」
「えー? 違わないよぉ」
僕はソーマに、どう違うのかを丁寧に言葉で教えてあげたのだけれど、ソーマはよくわからない、と言うように困った顔をしてシドを振り仰いだ。
シドは黙って僕の話を聞いて、やがて「でも、だったらロエンくん・・・・・・だっけ。彼はどうなの?」と聞いた。
「ロエンは俺たちと違わないと思うんだけどな。彼も病気なの?」
「そう」
ココが悲しそうに頷いた。僕も悲しい気持ちになる。確かに今のところロエンは、シドやソーマたちと同じように見える。
「ロエンも同じだよ。今は健康そうだけど、そのうち『こうなる』んだ。この病気は、人によって進行する速さが違うんだって」
可哀相なロエン。僕とココはもう『こうなって』しまったから、病気を受け入れたけれど。
「そうは見えないけどなあ。何の病気?」
僕はムッとする。服の下に隠していた醜い自分の腕をさらけ出して、つやつやした健康そうなソーマの腕と比べて見せた。
「ほら、全然違うでしょう」
「えー? 違わないよぉ」
僕はソーマに、どう違うのかを丁寧に言葉で教えてあげたのだけれど、ソーマはよくわからない、と言うように困った顔をしてシドを振り仰いだ。
シドは黙って僕の話を聞いて、やがて「でも、だったらロエンくん・・・・・・だっけ。彼はどうなの?」と聞いた。
「ロエンは俺たちと違わないと思うんだけどな。彼も病気なの?」
「そう」
ココが悲しそうに頷いた。僕も悲しい気持ちになる。確かに今のところロエンは、シドやソーマたちと同じように見える。
「ロエンも同じだよ。今は健康そうだけど、そのうち『こうなる』んだ。この病気は、人によって進行する速さが違うんだって」
可哀相なロエン。僕とココはもう『こうなって』しまったから、病気を受け入れたけれど。