21世紀人のカルテ
たった一人の認識者
俺の名前はクドウシンタロウ。
ガキの頃はばあちゃんにイシハラさんと同じ名前でカッコいいなあとしょっちゅう言われていたが、
果たして、今、俺の名前を知っている奴はこの世にどれくらいいるだろうか
小中高とほぼ無欠席で通学していたが、
同じクラスだった奴らに俺の名前を提示してもピンとは来ないだろう。
どうにか思い出したとしても、明確に俺の顔を思い出したりしないだろう。
吹けば飛ぶような幻のごときぼやけた映像が一瞬浮かび、そして、すぐさま消えるだけだ。
つまりは、俺はそういった存在だった。
だったじゃない。
そういった存在である、だ。
edではなく、ing。
俺は大学を周りの人間関係に疲れて中退し、
今は派遣でどうにか生きるための金を稼いでいる。
ガキの頃はばあちゃんにイシハラさんと同じ名前でカッコいいなあとしょっちゅう言われていたが、
果たして、今、俺の名前を知っている奴はこの世にどれくらいいるだろうか
小中高とほぼ無欠席で通学していたが、
同じクラスだった奴らに俺の名前を提示してもピンとは来ないだろう。
どうにか思い出したとしても、明確に俺の顔を思い出したりしないだろう。
吹けば飛ぶような幻のごときぼやけた映像が一瞬浮かび、そして、すぐさま消えるだけだ。
つまりは、俺はそういった存在だった。
だったじゃない。
そういった存在である、だ。
edではなく、ing。
俺は大学を周りの人間関係に疲れて中退し、
今は派遣でどうにか生きるための金を稼いでいる。