【短】みるくちょこ



「美波、何があった?」



「・・・」



何も話せないでいると、
タクさんの溜息が聞こえた。



そして、
タクさんが部屋から出て行くの音が耳を掠める。



タクさんに呆れられちゃった。



タクさんに嫌われちゃった。



心がぐんと重たくなるのを感じた。



嫌われた・・・、
そう思うと涙がほろほろ流れて、私の頬を伝う。



止まることなく流れる涙。



拭うことも忘れて、
ただただ泣き続けた。











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