【短】みるくちょこ
それに、
ハルくんのこともきちんとしないと。
言うなら今だよね・・・。
携帯を取り出し、
ハルくんを電話帳で検索する。
震える指で、
通話ボタンを押した。
数回の呼び出し音で、
ハルくんの声が聴こえた。
「美波?電話なんて珍しいね」
「うん、話したいことがあって・・・」
「もしかして、別れ話?」
「えっ!?・・・うん」
「・・・なんとなくそんな気がしてたんだよね」
自嘲気味の小さな笑い声が聞こえて、
胸がきゅっと締め付けられる。
ハルくんを傷つけてるって分かってるから。
だから、胸の奥が痛い。
でも、ハルくんの方が痛いに決まってる。