【短】みるくちょこ



『ASH』


って黒字にシルバーの文字のあるお店のドアを開けると、
お客さんは少なめだけど、カップルが目立つ。



タクさんは私に気づくと、カウンターを指差す。



「タクさんから、お店に来いって珍しいね」



「あぁ、そっか」



タクさんはにっこり笑う。



ドキドキするから避けてた。



けど、時間を置いて会うと余計ドキドキする。



ちょっとした仕草が目に付く。



心に残る。



今日は一人で過ごすし、
急に来たからチョコなんて用意してない。



だから想いを伝えるなんて、今日もしません!!



タクさんは軽めのパスタを持って来て、
私の前に置いた。









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