【短】みるくちょこ
「おぉ」
、と片手を軽く挙げ、私の前で止まる。
「美波ちゃん、今彼氏いないよね」
「えっ!?まぁ、はい」
「それならいいんだ」
意味不明なことを言うだけ言って、
和海くんも行ってしまった。
なんだろ?
食べ終わって、
カウンターでぼーっとしてると、
タクさんが帰って来た。
「暇だったろ」
「ううん」
お店の閉まる時間だから、
もう人もまばら。
私と1組のカップルしかいない。
そのカップルも出て行くと、
和海くんがタクさんのそばに来て、
「俺も帰るわ」
、と奥に入っていった。