はじめまして!!~キューピットです~
あっという間に放課後になった。
外は真っ暗で雨も降っている。


「おい小羽、帰るぞ」

と、留太は小羽にひそひそと話かける。

「わたし!!・・・ちょっと用事があるので先に帰っててほしいです・・・」

「そうか?んじゃ」


小羽にはもちろん用事はない。
留太が帰ったあと、小羽は一人でとぼとぼ帰った。


「わたし、なにやってるですか・・・?」


「小羽ちゃん?」

振り返ると海十が小羽に話しかけていた。

「海十さん・・・」

「どうした?なんか今日ずっと元気なかったよね」

「わたしもよくわからないんです。留太さんと話をすると心臓がドクンドクンって」


海十は、はっと驚いた顔をした。

「もしかして、小羽ちゃん留太のこと・・・」

「やめてくださいです!!」



小羽は海十の言葉を聞く前に逃げ出した。


「わたしが留太さんを!?だめなんです・・・留太さんはこのみさんのことが好きで、わたしはそのキューピットなんです・・・」



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