はじめまして!!~キューピットです~
キューピット界には名前など存在していない。
生まれたときから番号で呼ばれているのだ。

「名前はないのです。77番なのです。」

「番号って・・・んじゃ、俺が名前つけてやるよ!!」

「え・・・?」

「お前ちっさいから小羽(こはね)っていうのはどうだ?」

「とっても可愛い名前です!!気に入りましたですー」

「そんじゃ小羽、人間界にはいろんなことがあるから気をつけろよ。じゃあな」

「はい!!ありがとうございましたです」

そう言って男の子は去って・・・

「小羽、ちょっと隠れさして・・・」

また戻ってきた。

「どうして隠れてるですか?」

「ちょっと・・・な」

小羽はそっと身をのりだして男の子が見つめるほうを見てみた。
そこにはショートヘアーの小さくて可愛らしい女の子が歩いていた。

「あの子がどうかしたですか?」

「・・・」

「好きなんですか?」

男の子の顔が一気に赤くなる。

「そうだよ!!ずっと片思いだけどな。度胸もない俺はただただ見てるしかできないんだよ」

「そういうことなら小羽におまかせくださいです!!」

「なんでだよ?」

「わたしを誰だと思っているですか?キューピットなのですよ!!!あなたの恋を応援するですー」

「はぁ!?」

「これからお供させていただくです!!」


こうして、小羽(77番)は偶然出会った男の子の恋を応援することとなった。

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