心 ―ハジマリノウタ―
レイらしい答えに、
リヴィアはニッと笑って、私を見た。
「ユア、アンタはどう?」
「諦める気は、ありません。
2人を、見つけ出しましょう」
私の答えを聞いて、満足したのか、
リヴィアは頷いた。
「どうやら全員一致のようだね。
しかし…ロックもダメ、ジグもダメ、
リオもメイもいない。手がかりも無い。
全く、何から始めようかねぇ」
確かに、
私たちは真実に近付いてはいるかもしれない。
しかし、決して解決に
近付いているわけではないのだ。
そして、今手がかりは何も無い。
手に入れた事実さえも、あやふやなままだ。
「あのさ、もう一つのアジトに行く
って言うのはどうかな」
レイが躊躇いがちに口を開いた。
もう一つのアジト…。
けれど、レイは自分でもうリオは
あのアジトには居ない、といってた。
どういう意味だろうか。