心 ―ハジマリノウタ―





「え?!突然、何言ってるんだい、

リヴィア」




翌日、運良く私たちは

ロックとジグが2人でいるところへ遭遇し

リヴィアが早々に口を開いた。


ロックは明らかに動揺しているようだった。




「だから、南西のアジトの任務は無いかって聞いてるんだよ。

ちょっと色々あってね。

あたしとユア、レイの3人で行きたいんだ」



「そんなこと言われても…」




ロックは困りきった表情をして

ジグをチラリと見る。


ジグはといえば、聞いているのかいないのか、

無表情のまま、ただじっと窓の外を見つめている。




「何だい、何かダメな理由でもあるのかい?」



「…お前たち、何の為に南西へ行く?」




ジグがようやく口を開く。


今までロックに向けられていた

リヴィアの美しい瞳がジグに向けられる。


しかし、その視線は険しい。




「質問してるのはこっちだ。

何か、あたしたちが

南西へ行ってはいけない理由があるのかい?」





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