World of Game
終わった……
逃げ出せた……


少女は目を閉じた。
体力、気力共に限界をこしていた。


タイムマシンの外の景色は、天井のあった暗いものから光に変わり、夜の暗さに落ち着いた。


少女は、重い体を引きずり、タイムマシンからでた。

懐かしい景色が広がっている。
一年ぶりの、故郷。

タイムマシンは近所の山の中に止まっていた。

ここは誰も来ない。だから場所をここに設定したのだ。

少女は山を降り住宅地まででた。

そこまでが限界だった。少女の体は崩れ落ち、少女の意識は深い眠りに落ちていった。

それをある青年が見つけた。
青年は人影が倒れるのを見かけ、目をこすり、もう一度見た。
確かに誰かが倒れている。

「……! こ、この子は!!」


倒れている少女に青年がかけよって驚愕した。


「どうやってここまで帰ってきたんだ? いや、しかし無事で何よりだ! 早く連絡しないと……!」

青年は公衆電話へと全力疾走し電話をかけた。
しばらくすると夫婦らしき男女二人が走ってきた。


「どうです?」

「間違いない……私の娘だ!」


少女は一年ぶりに両親に抱かれ家へと帰っていった。



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