World of Game
「…それで、もしそれが実現したとしてお前は何がしたかったんだ?」

「皆で帰ろうと思ったの……」

「! ――帰る、だと?」

小夜の言葉で弥生の顔が強ばった。
小夜は少し泣きそうになっていた。

「―っ私はここで一生を終えるつもりはないよ……。どうしても、帰りたいのっっ!!!」


最後は涙声になった。
まさかいきなり泣き出すとは思わなかった弥生は少しうろたえた。

おい…、と恐る恐る声をかけた。
どうするか、頭をかいて弥生は思った。

そういえば、俺は帰るなんて考えもしなかった……

此処は気に入らないがどうすることも出来ないと思ってた。

俺も、帰る…


どこへ?


もう顔すら覚えていない親の元へ?


それよりも俺は何年のどこから来たんだ?


莫迦な話だ。
自分のことさえわからないというのに…


ならば、せめて……



「おい、お前の計画話してみろ。俺がみてやるから」



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