World of Game
「後は…ここのカバーを取り付けてっと……」
小夜は自動で利き目に合わせてくれる虫眼鏡とドライバーを扱いながら呟いた。
小さなネジを器用にはめていく。
「できた!!」
ふうっと大きく息をはき、うーと伸びをした。
「うわっ! あぶねぇな、ドライバー持ちながら人のそばで伸びすんな!」
ドライバーの先が弥生の顔に当たりそうになったらしい。
注意されて小夜はあははと笑いながら謝った。
「それで後は報告書を出せばいいのかぁ…。上手く食いついてくるかな」
自分の世界に帰ると決めてから随分と日にちが経ってしまった所為だろうか、何が起こるかわからない先を案じてか心配そうに言った。
「食いつくさ」
弥生がこともなげに言った。
根拠は?と聞いてみる。
「今俺らの同年代で一番利益になる俺とお前か組んで作ったんだ。食いつかないハズがない」
うん、と頷きはするものの小夜のまだ心配は消えないようだった。
やれやれ、と弥生は首を振った。
言いだしっぺは自分のくせに一番自信がないでいる。
できたブツはまだ未発表のうえに作っていたことすらも知られていないし、着々と集まってきている仲間もちゃんと説明すればわからない奴らじゃない。
まだ、後戻りはできる。
しかし……
「お前、少し外の風に当たって来い。どうせあと少しっていってここ2,3日寝てないんだろ」
言われてみて鏡をのぞきこむ。
目の下にはっきりと隈ができていることに初めて気がついた。
「うん、ありがと。ちょっと行ってくるね」
本当に大変なのはこれからだ。
小夜は自動で利き目に合わせてくれる虫眼鏡とドライバーを扱いながら呟いた。
小さなネジを器用にはめていく。
「できた!!」
ふうっと大きく息をはき、うーと伸びをした。
「うわっ! あぶねぇな、ドライバー持ちながら人のそばで伸びすんな!」
ドライバーの先が弥生の顔に当たりそうになったらしい。
注意されて小夜はあははと笑いながら謝った。
「それで後は報告書を出せばいいのかぁ…。上手く食いついてくるかな」
自分の世界に帰ると決めてから随分と日にちが経ってしまった所為だろうか、何が起こるかわからない先を案じてか心配そうに言った。
「食いつくさ」
弥生がこともなげに言った。
根拠は?と聞いてみる。
「今俺らの同年代で一番利益になる俺とお前か組んで作ったんだ。食いつかないハズがない」
うん、と頷きはするものの小夜のまだ心配は消えないようだった。
やれやれ、と弥生は首を振った。
言いだしっぺは自分のくせに一番自信がないでいる。
できたブツはまだ未発表のうえに作っていたことすらも知られていないし、着々と集まってきている仲間もちゃんと説明すればわからない奴らじゃない。
まだ、後戻りはできる。
しかし……
「お前、少し外の風に当たって来い。どうせあと少しっていってここ2,3日寝てないんだろ」
言われてみて鏡をのぞきこむ。
目の下にはっきりと隈ができていることに初めて気がついた。
「うん、ありがと。ちょっと行ってくるね」
本当に大変なのはこれからだ。