World of Game

無論、製作者である小夜はその仮定まで瞬時に辿りついた。

その上で、興味―― 一抹の好奇心とでも言うのだろうか。
とにかくそんな感情が生まれた。


部屋はラスクディルの小さく断片的な悲鳴と警報音が鳴っている。


ラスクディルのそんなにまでなっても思い出したくない記憶とは何なのだろうか?


自分の造ったものだ。


構造はすべて自分が把握している。


もちろん、読み取り中の記憶を盗み見る事だって。


必要な道具は、すべて手元に――ある。


耳から目までを覆うゴーグル。

これを使えばより鮮明に――


小夜は震える手を機器に伸ばした。


< 62 / 104 >

この作品をシェア

pagetop