World of Game
起動が始まった。
そう思ったとすぐに僕は白いもやの中に一人で立っていた。
霧が晴れてきたと思うと、たくさんの映像が濁流のように流れてくる。
頭が重い…初期動作がこんなに大変ならダメだな、これは。
しばらくすると、映像の濁流の流れがいきなり緩くなり肉眼でどんな映像かわかってきた。
此れは――僕の記憶?
死の間際には走馬灯が見えるというがそんなものを模したのか?
流れはどんどん遅くなる。
記憶の詳細までもわかる。
そして、あることに気がついた。
!!
此れは…この記憶は――!
ダメだ!
これ以上は思い出したくない!!
やめろ
やめろ。やめろ!やめろ!!
嫌だ!!
思いと裏腹に、流れは止まらない。