【いつきの小説講座】巻ノ弐
これは『要点』と似ているのですが。
話をしていると、最初の話題と最後の話題がまったく別物になっていて、結局何が伝えたかったのかよくわからなくなることってありますよね。
それは“どう締めくくるか”を意識していないために起こります。
この“締めくくり”をあらかじめ考えておくことがすなわち、
『話の着地点を決める』
ということなのです。
これは非常に大事で、この着地点がしっかりしていないとそれまで長々と話していたことがすべて無駄で意味のないものになりかねません。
しかし逆に、これをしっかり決めておけば後はそこから逆算して考えていけばよいので自然と話がまとまりやすくなります。
つまり、
『○○と締めくくりたいから××の話をして、そのための導入部として△△の話から入る』
これが逆算の仕方ですね。
簡単な例をあげると、
『苺大福は偉大である、と締めくくりたいからアンコの甘さと苺の酸味がいかに絶妙で他に類をみないという話をして、そのための導入部として好きなお菓子の話から入る』
と、このような具合です。
『何が・どうして・どうなった』という順序で考えるとどうしても話があちらこちらに飛んでしまう方の場合はこの方法がとくにおすすめです。
これは特に“無駄な話にふらふらいかない”という利点がありますから文章がとてもすっきりしますしね。