君に一番近い場所
「痛そ」
「そ?」
よく見たら
根津の顔は黒崎よりボコボコだった。
目元口元はさ、
切れててさ
頬には青あざ。
「黒崎なんかと付き合ってんの?」
なんか?
いやいや、黒崎にはあたしが付き合ってもらってるんだよ。根津。
と、言うより……
「……ぷ」
思わず笑いがこぼれてしまったわけだけど、
とっさに根津の顔を見たら根津は理解していなさそうだった。
「ぷはっ……」
その顔も一層面白かったから更に吹いてしまった。
そうだな、例えるなら
三毛猫が警戒してる感じ。