君に一番近い場所



「根津。元気だしなよ」



あたしは錆付いた扉に背中をくっつけて座って、一緒に化学の授業をさぼった。



「5回も告白して、さらに振られてんじゃん?何を今更恥じるのさー」



ね、元気だして。
根津。



あーやばい。
デジャブ。

まえにもこんな事思ったなぁ、あの頃は根津の太陽みたいな笑顔を見るのが好きだった。



今はもう、そんな笑顔を見せてくれない根津がいる。


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