君に一番近い場所



あ、中野だ


廊下に出ると
中野が暇そうに窓から
外を眺めていた。



そいや、次の時間あたるんだよなー。英語。

中野に見せてもらおうかな

「なか…」



いや、ここで声かけたら
今までと変わらないか
中野に迷惑かける



そこで教室に帰ろうとしたら、坂下が視界に入った。



いっか、坂下で
「さかしたー」



坂下は間抜けな顔で俺を見た。
「ノート見せてー」



そうだ
こんな感じでちょっとづつ離れていけば、気付かれないですむ。



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