君に一番近い場所



「男の子が家の前で待ってるよ」



「え?」




眼の腫れを隠すために
黒縁眼鏡をして
カバンも持たずに
家を飛び出した。




「や♪千夏チャン」




「……」




あたしはそこにいた
黒崎の姿を見て
少しがっかりした。




「何その顔……」




「え!!?やッ?か…顔!?」




あたしは自分の腫れた目が
今一度気になりだした。




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