親指姫

「性別以前に、海斗は人間じゃ――あっ、剛志から電話……」



海斗君、彼女いるじゃん。
彼女も可哀相だよ……苦笑。



「あたしも恋したーい」
「何、急に?」

ちーちゃんが顔を歪めて聞いた。

「出会いを下さいよ、ちー様」
「ネットでも使えば」
「冷たっ。あたしは普通に出会って、普通にラブラブしたいのっ」
「ラブラブって……」

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