紫陽花の咲く丘で
2
「あーもうっ、二時間目始まっているよ!
お兄ちゃんの授業なのに」
雪が小走りになる。
「一時間目数学、二時間目理科。
たるい授業が終わったんだからいいじゃん」
その後を私と巴がゆったり歩く。
どのみちもう二時間目には間に合わないだろう。
「冗談じゃないよ。
担任と兄の授業をサボったんだよ?
呼び出し決定だよ」
顔だけ振り向いて、走りながら雪が言う。
「誰の授業でも、呼び出しは免れないって」
「どうでもいいけど、お前とろいんだから後ろ向いているとこけるぞ」
巴が言い終わる前に雪が曲がり角に差し掛かる。
そして曲がり角からでてきた人とぶつかる。
「きゃあっ!」
雪が後ろにしりもちをつく。
「だーから言っただろうが・・って・・・・・・」
巴の口がふさがる。
ある一点を見据えて動かない。
私も動きが止まった。
なぜなら・・・
雪がぶつかった人が私達の担任だったからだ。
お兄ちゃんの授業なのに」
雪が小走りになる。
「一時間目数学、二時間目理科。
たるい授業が終わったんだからいいじゃん」
その後を私と巴がゆったり歩く。
どのみちもう二時間目には間に合わないだろう。
「冗談じゃないよ。
担任と兄の授業をサボったんだよ?
呼び出し決定だよ」
顔だけ振り向いて、走りながら雪が言う。
「誰の授業でも、呼び出しは免れないって」
「どうでもいいけど、お前とろいんだから後ろ向いているとこけるぞ」
巴が言い終わる前に雪が曲がり角に差し掛かる。
そして曲がり角からでてきた人とぶつかる。
「きゃあっ!」
雪が後ろにしりもちをつく。
「だーから言っただろうが・・って・・・・・・」
巴の口がふさがる。
ある一点を見据えて動かない。
私も動きが止まった。
なぜなら・・・
雪がぶつかった人が私達の担任だったからだ。