紫陽花の咲く丘で
「よー。無事だったかぁ」
教室につくと、巴が声を掛けてきた。

「何いってんのよ!人のこと置いていきやがって」

私は一目散に、巴達のところへかけよった。

「お前がサボるって言い出したんだから、当然だろ?」

しゃあしゃあと言ってのける巴に、殺意を抱けそうよ。

「ごめんね眸。大丈夫だった?」

私を見上げる雪を、きゅっと抱きしめる。

「あぁ~雪はいい子よね、誰かさんと違って!
いいの、全ては巴のせいなんだから」

「えらいえらい、そこまで自分のことわかってるんだ」

「誰かって、私じゃなくてあんたよ!」

騒いでいるとチャイムが鳴った。
みんなが慌てて席につく。

「昼休み、職員室に来いってさ」

私は席につく前に、さっき彼に言われたことを二人に伝える。
二人とも片手を挙げて返事をした。

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