pm13:00


「だからなんでそうなるんだ…足し算だぞ!?小学校ちゃんと行ってたのかお前!つかなんで高校受かったんだ?」

「そ…そこまで言うことないだろう!?」

「ありありだっ」

昼休みは屋上、放課後は図書館で、俺は安藤にマンツーマンで勉強を教える。

…それなのに。

安藤の頭は予想以上に問題だった。

「うぅ……」

泣きそうな顔をしてシャーペンを握りしめ、俯く安藤。

…努力はしているんだ。

休み時間だって教科書を開いて勉強しているのを、俺は知ってる。

俺の教え方が悪いのか。

ため息をつき、教科書を閉じた。

「ここまでにしておこう。続きは放課後」

なかなか顔を上げない安藤の頭をぐりぐりと撫でて立ち上がり、

ふと空を見上げると

今日もまた、雲一つ無い青空がそこには広がっていた。
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