pm13:00
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ふわり、と純白のカーテンが風に揺れる。
ぼんやりとそれを見つめていた俺は、安藤が小さく唸るのが聞こえて視線をそこに落とした。
伏せられていた、長い睫毛がパチリと開かれる。
その大きな目が俺の姿を捉えると、横になっていた安藤は布団を払いのけてがばりと起き上がった。
「…七澤…!!」
安藤は、ガーゼのあてられた頬を両手で包みこむと、俺の姿をまじまじと見つめてきた。
「…怪我……」
震える声でそう言って表情を曇らせる安藤に、包帯の巻かれた腕を持ち上げて笑ってみせた。
「大したことない。気にするな」