カレー
『カレーの積み上がった場所』


ボクはカレーにしがみつき

上へと進んでいる

ここでは光が闇を殺し

母なる夜が逃げている

星空はもはや外側にあり

太陽の赤い玉が

ボクの体を焦がして

積み上げられたカレーを

焼き焦がしている

夜風に冷えたカレーは

太陽の光で柔らかくなって

足元と先行の心許なさを

表しているようで

しかしそれは

太陽の悪魔が私の心ごと

聖なる灰として

焼き尽くそうとしているからだ

私はその太陽の黒い試みさえ

このカレーを支配して

打ち勝ってみせる



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