お兄ちゃんの恋〜『永遠』番外編〜
俺は何をしても落ち着かなくて、


近くの公園に向かった。


そこは小さい頃の思い出が詰まってる。



ベンチを見るとぼつんと座ってる先客…


陽菜。



「帰ってなかったのかよ」

「うん…」


「かぜひくぞ、ばか」


肩にかけてやった俺のジャンパーが震えてる。


「陽菜…?泣いてるのか?」


「今、電話したの」


「…告白の奴?」


「うん…」


俺の胸がドキンとはねた。

どう答えたんだ?陽菜。



「ごめんね、って…」


顔を上げた陽菜の目は真っ赤で、涙でグシャグシャだったけど、



俺は気づいてしまったんだ。


いらいらの原因。


俺が彼女に振られた原因。

そして今早まるこの胸の動悸のワケ。




俺は陽菜が好きなんだ。



その気持ちは伝えられなかったけど……



あの事故が起きたんだ…
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