2人の関係~私と執事~
そう言った司の目の前に立って、私は首を振った。



そしてさびしそうな司の体をそっと抱きしめた。



「司...私...准が好き...。だけど...司の気持ちにこたえたい...。勝手なこと言ってるのはわかってる。けど...忘れさせてよ!!何もかも全部!!!...司が忘れさせて...?」



何を言ってるのか自分でも分からない。


だけどそう力強く言った。



「瑠依...ほんとにそれでいいのかよ...。俺は瑠依のためならなんでもする。瑠依が好きだから...。でもそれで瑠依が嫌な思いをするのは嫌だ。俺は瑠依が准を選んで幸せになれるならそれでいいんだ...。」



司...。



「ありがとう...。でも司は私のこと幸せにしてくれる。そうでしょ...?」



「もちろん。でもな、最後に一つ言っておく。それが俺に対する同情ならやめとけ。同情と愛情はよく似てるんだ。よく聞くだろ?間違えるな。」



「間違えないよ。私は司が好き。」
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