2人の関係~私と執事~
「瑠依ちゃんの気持ちは...気づいてたよ。もちろん准の気持ちも。僕としてもいろいろと迷ったんだ。でも瑠依ちゃんの悲しい顔は見たくない。」



そう言って守さんは微笑んでくれた。



「僕はね...本当に瑠依ちゃんに感謝してる。司を変えてくれた事とかさ。瑠依ちゃんを選んで本当に良かったって心から思う。」




「私...司のことは本当に好きです。でも...やっぱり准を忘れられなくて...諦められなくて...。でも准を選ぶことが神堂家の皆さんへの裏切りになるような感じがしてて...。」



「そんなこと思ってたんだね。瑠依ちゃんが幸せになってくれればいいんだよ。幸せそうに微笑んでいてくれればいい。...僕の...みんなの太陽なんだからさ。」



そう言って守さんは私に「行ってきなさい」と言った。



私は涙を拭って立ち上がった。



そして守さんに礼をしてから私は走った。



...行く前に話をしなきゃいけない人がいるから。
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