2人の関係~私と執事~

決断

そして私はある部屋のドアの前に立った。



ノックをして中に入る。



ソファに座っているのは...司。



私に後姿を向けたままで、前を向こうとしない。



そして私が口を開こうとした時だった。



「准のこと...聞いた。行くんだろ?」



司が先に口を開いた。



「その前にちゃんと話したい...。」



「話す事なんてねぇよ。お前の気持ちは最初から知ってたわけだし。今になって驚いたりしねぇ。」



そう言って司はフッと笑って、



「俺はお前のおかげで変われた。もう前の俺じゃない。だから...大丈夫だ。行けよ。」



そう言った。
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