真夜中の向日葵

待ち合わせのコンビニに着くと、すでに幸喜と健二が来ていた。

はあはあと息を切らせながら、僕は「悪ぃ、遅れた」と言って、自転車を止める。



「ジュースでも買っていくか」



遅れた僕の頭をぽんぽんと軽く叩きながら幸喜は笑う。

僕は額の汗を腕で拭いながら先を行く2人の後に続いた。



「いらっしゃいませー」



コンビニの中に入ると、ひんやりとした気持ちの良い空調の風が僕を包む。

妙に幸せを感じて、顔がほころぶ。



「えぇっ、マジでー!?」



ジュースを選んでいる僕の背後で、制服姿の女子高生が数人、突然大きな声を上げる。

ビックリして、全身の毛がぞわぞわと逆立つ。


うるさいなぁ……。

騒ぐんなら外に行けよ。

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