真夜中の向日葵

「……表、出ろ」



変わったその表情に、僕は身震いした。

あきらかに不機嫌そうだった。

怒りを鎮めているようにも見えた。


僕は遼太郎さんの後に続いて店を出た。



「おまえみたいなヤツが永輝くんの何を聞きにきた?ただの興味本位なら、タダで済むと思うなよ」



店を出るなり、遼太郎さんは一方的にそう言って、僕に詰め寄ってきた。


『慎重に』と言ったコンビニ店員の言葉が今になってようやく理解できた。



「興味…本位じゃ…ありません」



あまりにも遼太郎さんが怖くて、僕は震える声で言った。



「じゃ、なんだよ」

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