真夜中の向日葵
興味本位であることを否定しても、遼太郎さんは僕に詰め寄ったままだった。



「……柚羽さんが、探していたんです」



そう言うと、遼太郎さんはやっと僕から離れた。



「柚羽さんが……?」

「……はい」

「………そっか」



遼太郎さんが深く溜息をつく。

柚羽さんやユウヤさんと同じ、悲しい目をしていた。



「で?おまえは永輝くんのことをどこまで知ってんだ?」

「……柚羽さんとのこと。あと、亡くなったことと、かんなさんと結婚する予定だったこと」

「柚羽さんは知ってたのか?永輝くんが死んだこと」

「……はい。かんなさんとのことも」

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