真夜中の向日葵
「ふうん」
悲しい目とは裏腹に、遼太郎さんは興味なしといった顔をする。
「なんでオレに会いにきたわけ?」
「永輝さんのこと……真実が知りたくて…」
僕がそう言うと、遼太郎さんは見下すようにして鼻で笑った。
「永輝くんは結婚予定のかんなさんを残して死んだ。それが真実だよ」
「……柚羽さんのことは」
「さぁな。ただの都合のいい女に過ぎなかったんじゃねぇの?」
都合の、いい女……――。
ふつふつと、湧き上がる怒り。
相手が暴走族あがりだということもすっかり忘れて、僕は遼太郎さんの胸倉を掴んだ。
「…んだよ、それ!柚羽さんを何だと思ってんだよ!!」