真夜中の向日葵
迷惑そうに一瞬だけ見るけれど、彼女たちには僕の視線なんて届いていない。
「殺された子の幽霊らしいよ」
「いやー、やめてよ。怖いってー!」
夏に怪談話なんてつきものだ。
やめてよ、と言ってるくせに、顔には続きが聞きたいって書いてある。
………くだらねぇ。
「晶、行くぞ?」
「あぁ」
狭いコンビニの中、怪談話で盛り上がる女子高生に呆れながら、僕はレジで会計を済ませた。
「で、これからどうすんだ?」
未だに、国道での目的が分からない僕は、コンビニを出てすぐ聞いた。