真夜中の向日葵

落ち着いた物腰。

静かに笑うクセ。

ゆっくりとした口調。


柚羽さんが話してくれた永輝さん。

僕の中で想像していた永輝さん、そのものだった。



「……ずっと、探していたんです」



僕は嗚咽を漏らしながら話し始める。



「でも、永輝さん、死んでて……」

「……うん。オレも探してた。死んでるくせに……」

「……柚羽さんも…」



柚羽さんも死んだことを告げると、永輝さんは顔をしかめた。



「…柚羽も…?」

「……そうよ」

< 162 / 169 >

この作品をシェア

pagetop