真夜中の向日葵
僕は以前、遼太郎さんから受け取った、永輝さんの指輪を取り出すと、柚羽さんの指輪と一緒に遼太郎さんに渡した。
「2つとも、永輝さんの墓前に届けてください」
「……けど…」
「2人は一緒にいるから大丈夫です」
「……なんか、えらい自信だな、おまえ」
「はは」
僕だけが知っている、永輝さんと柚羽さん。
この青い空の上で、2人は離れていた時間を埋めるようにして一緒にいるんだよ。
――ねぇ、柚羽さん。
………君は幸せですか?
――完――