真夜中の向日葵
・経緯・
夏休みに入ったからか、次の週末までの1週間はとても長く感じた。
柚羽さんの話をゆっくり聞きたかったから、僕は幸喜と健二を誘わなかった。
――♪♪~~♪
柚羽さんに会える前日の夜。
僕の携帯に玲奈からの着信があった。
「……もしもし」
『晶?ごめんね、突然……』
久しぶりに聞くその声に、僕は切なくなった。
男のくせに泣きそうになる。
まだ、玲奈のことが好きなのだと思った。
「どうした?」
震えそうになる声をこらえ、平静を装って聞く。
「……うーん……」