真夜中の向日葵
「あの、健二の部屋に特攻服があったんですけど」
僕は立ったまま、シャツをギュッと握り締めて聞いた。
……どうか、繋がっていますように。
そんな願いをかけながら。
「あぁ、欲しいのか?」
……いやいや、そうじゃなくて。
「いえ、友達から貰ったとか」
「…族やってるヤツでな。特攻服を新調するとかで、古くなったのをオレにくれたんだよ」
……繋がった?
僕の胸がどきどきと早い鼓動を始める。
いつも悲しい目をした柚羽さんの笑顔が浮かぶ。
「その友達の名前とか、教えてもらえないですよね?」