真夜中の向日葵
「あの、かんなさんって彼氏いましたよね?」



そんなユウヤさんにお構いなしに僕はさらに近づいて聞いた。



「……彼氏?ダンナだろ?」



ユウヤさんは、鼻で笑う。


……彼氏じゃなくて、ダンナ?

ダンナって、夫って意味だよな?


僕は呆然となった。

いや、でも、相手が永輝さんとは限らない。



「かんなさんは結婚したんですか?」

「うーん、正確に言うと、結婚直前ってとこ」

「………相手は…?」



僕は自分の声と身体が、次第に震えてくるのを感じた。

永輝さんにたどり着きたい。

けれど、今は繋がってほしくない。
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