真夜中の向日葵
「事故だよ。かんなちゃんも乗ってた」

「……じゃあ、かんなさんも?」

「……いや。彼女は助かったよ。けど……」



短くなったタバコを足でもみ消すと、ユウヤさんは少し間を置いて言った。



「意識が戻っていない」

「……生きて、いる…」

「あぁ。もう3ヶ月になるかな」

「そんなに…」



同時に、永輝さんが3ヶ月前に亡くなっていたことが分かる。

そして、柚羽さんが永輝さんを探し続けた3ヶ月でもあった。

短いといえば、短い3ヶ月。

だけど、たった1人の人だけを探し続けた柚羽さんにとっては長い3ヶ月。



「でも、かんなちゃん。意識が戻った後が大変だろうな。結婚するはずだった永輝さんは死んでしまったんだから」



やけに永輝さんのことに詳しいユウヤさんに、僕は聞く。
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