真夜中の向日葵
僕を見る柚羽さんの目は、さらに悲しさを増したようにも見える。
「……ごめん」
柚羽さんの顔を真っ直ぐに見ることができない。
―――永輝さんは、死んだんだよ。
どんなに探しても、見つからないんだよ。
真実を言えない僕は……泣きそうだった。
「イタリアなんかにいないって。もっと現実を見ようよ」
「……晶くん。………そうだよね」
嘘も方便とは言うけれど。
僕の嘘は、柚羽さんを余計に傷つけてしまう嘘だ。
永輝さんを探す毎日。
柚羽さんはそんな日常の真っ只中にいる。
だけど第三者の僕の方が、先に終わりを迎えてしまった。