真夜中の向日葵
ぎこちなく柚羽さんから視線をそらすと、柚羽さんは「さ、入って」と僕の背中を押した。
「おじゃまします」と言って入った柚羽さんの部屋。
正直言って、これが女の子の部屋?というぐらいに殺風景な部屋だった。
生活に必要なものしか置いていない。
この部屋に、永輝さんは来ていたんだ。
「待っててね。今、コーヒー入れるから。適当に座って?」
柚羽さんの声がキッチンから聞こえる。
僕は立っていたその場に、そのまま腰を下ろした。
小さなテーブルに灰皿が1つ置いてある。
……柚羽さんって、タバコ吸うんだ。
見かけによらないなぁ。
女の子は吸わない方がいいのになぁ。