真夜中の向日葵
「……おっ。そうだ、晶」
ケンカを中断して健二が僕の方を振り返る。
「おまえが探してた人って、亡くなってたんだってな」
僕の身体がビクリと一瞬震える。
「あぁ、あれだっけ?健二の兄ちゃんが関係してたやつか?」
健二の胸元を掴んでいた両手を放しながら幸喜が聞いてくる。
「……うん。残念だったよ」
自分が関係していることなのに、まるで人事のように僕は言う。
「友達が探してたんだろ?もうその友達には言ったのか?」
「うん」
「そっか」