真夜中の向日葵
玲奈と話を終えると、足元の小さな花が小さく揺れていた。
僕は、永輝さんと違う。
今だって、はっきりと玲奈を突き放した。
曖昧な態度の永輝さんとは違うんだ。
『永輝さん、死んだんだよ』
『永輝が、あたしに会いに来るわけないのに』
頭の中で重なるユウヤさんと柚羽さんの声。
柚羽さんに、きちんと話そう。
永輝さんがかんなさんと結婚する予定だったことを。
そして。
永輝さんがもう、この世に存在していないことを。